株式会社LOSS IS MORE | 福岡を彩った花々を、一杯のジンに | LOSS IS MORE GIN

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福岡を彩った花々が、クラフトジンに

会場で多くの人の目を楽しませた花々が、会期を終えたあと、今度は香りとなってもう一度咲く──。

福岡県福岡市に拠点を置く「株式会社LOSS IS MOREさん」は、「ロス」と呼ばれてしまう素材に新しい価値を見いだし、事業者どうしをつないで商品へと生まれ変わらせる取り組みを続けています。

今回は、「FUKUOKA FLOWER SHOW 2026」の装飾花から生まれたクラフトジン「LOSS IS MORE GIN – FUKUOKA FLOWER SHOW Special Edition -」と、そこに込められたLOSS IS MOREさんの想いをご紹介します。

華やかなイベントの裏にある「ロスフラワー」

LOSS IS MORE「FUKUOKA FLOWER SHOW 2026の装飾花を、ジンへ。」より | FUKUOKA FLOWER SHOW 2026 キービジュアル

式典や展示会、商業施設の装飾、地域のイベントなど、私たちの暮らしのさまざまな場面を花が彩っています。

一方で、イベントの終了や装飾の入れ替えにあわせて、まだきれいに咲いている花が役目を終え、廃棄されてしまうことがあります。花を育てるには、生産者さんの時間や手間、水やエネルギーがかかっています。その花が短い期間で手放されてしまう「ロスフラワー」は、花の業界が抱える課題のひとつといわれています。

福岡市では、市民・企業・行政が一緒に花と緑を育てる「一人一花運動」が進められています。その一環として、2026年3月22日から26日まで福岡市植物園で初めて開かれたのが「FUKUOKA FLOWER SHOW 2026」でした。国内外のガーデナーが参加するガーデンコンテストや、数万本の生花を使ったフラワーインスタレーションなど、会場はたくさんの花で彩られました。

その花々を、会期が終わったあとにどう活かすか。LOSS IS MOREさんが向き合ったのは、そんな問いだったのかもしれません。

花の香りを閉じ込めた「LOSS IS MORE GIN」

株式会社LOSS IS MORE(PR TIMES)より | LOSS IS MORE GIN – FUKUOKA FLOWER SHOW Special Edition –

LOSS IS MOREさんは、フラワーショーの会場を彩ったカーネーションやバラ、スナップ(金魚草)を回収し、クラフトジンのボタニカル(香りづけに使う植物素材)として活かしました。

ジンは、ジュニパーベリーの香りを軸に、さまざまな植物素材を組み合わせて香りや味わいを表現するお酒です。今回のジンでは、会場の花々にラベンダーやカモミール、金木犀を合わせ、花のニュアンスを持つバナナやラズベリー、柚香、フェイジョアといった果実で仕上げています。ボタニカルは全部で20種類。ベースのスピリッツには佐賀県産の粕取り焼酎を使い、とてもフローラルな一本に仕上がっています。

回収した花の量にあわせてつくられたため、生産は300本限定です。会場で目で楽しんだ花々を、今度は香りと味わいで楽しめるのは、なんとも贅沢な体験ですね。

「LOSS」と「MORE」をつなぐ仕組み

LOSS IS MORE「FUKUOKA FLOWER SHOW 2026の装飾花を、ジンへ。」より | プロジェクトの仕組み

LOSS IS MOREさんの取り組みは、素材をただ再利用するだけではありません。「ロス」となってしまう素材を持つ事業者と、それを活かす技術やアイデアを持つ事業者をつなぎ、商品として送り出すまでの仕組みそのものをつくっています。

素材を提供してくれる事業者を「LOSS PARTNER」、その素材を共に豊かなものへと高めてくれる事業者を「MORE PARTNER」と呼び、いまも両方のパートナーを募集しています。

今回のジンでは、LOSS IS MOREさんがFUKUOKA FLOWER SHOWの会場から花を回収し、未活用素材からの酒づくりに取り組む「エシカル・スピリッツ株式会社」さん(東京都台東区)が蒸留を担いました。LOSS IS MOREさんが企画と販売を担い、購入する人がその循環を応援する。それぞれの得意を持ち寄ることで、一社だけでは生まれなかった商品が形になっています。

アップサイクルを一度きりで終わらせず、事業として続けていくためのヒントが、この仕組みにはありそうですね。

福岡の花の記憶を、一杯のジンで

LOSS IS MOREより | LOSS IS MORE GIN – FUKUOKA FLOWER SHOW Special Edition –

福岡のアップサイクラー、株式会社LOSS IS MOREさん。社名には建築家ミース・ファン・デル・ローエの言葉「Less is more.」もかけられていて、「ロスで、社会をもっと豊かに」を掲げています。花のほかにも、規格外のびわを使ったお酒など、さまざまな「ロス」を商品へと生まれ変わらせてきました。

このジンの魅力は、環境への配慮だけにとどまりません。フラワーショーを訪れた人が、後日このジンを味わいながら、会場の景色や過ごした時間を思い出す。イベントの思い出が、会期を終えたあとも形を変えて続いていくのは、なんだか素敵だと思いませんか。

地域のイベントや観光、商業施設で生まれる花々にも、まだまだ活かし方がありそうです。身近にある「もったいない」を、少し違う目で見てみてはいかがでしょうか。

福岡を彩った花々が、今度は香りとなって人々の暮らしを彩る──。

LOSS IS MOREさんの取り組みをきっかけに、捨てられるはずだったものの中に新しい豊かさを見つける人が増えていく、そんな未来がとても楽しみですね。

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執筆者プロフィール

【日本アップサイクル協会 理事】Webデザイナー・エンジニア
協会活動の発信を中心に、Webデザインや文章づくりにも携わっています。
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